【激辛マーボー(20代前半男性)の声】
   鍵は成功体験と自信(2025年8月) 

 先月の初めに有限会社T社というIT企業の採用面接を受け、採用が決まりました。ここまで1年半八おき塾でお世話になり、ようやく将来が開けたという思いです。八おき塾に来る前までは、自分には何もできないと自己否定的だった僕が、ここまで立ち直ることができた鍵は「成功体験と自信」なのではないかと思います。この1年半の間に少しずつ成功体験を積み重ね、自信を取り戻してきました。

 まず初めに、八おき塾での経験です。出荷作業や料理、コーチや受講生との関わりによって、思っていたほど自分は異常ではないんだという自信をつけました。このように言うと大げさに聞こえるかもしれませんが、本当に自分は異常なのではないかと思っていたのです。ほとんど引きこもりのような状態で3年過ごしている間に、「自分には何か根本的な欠陥があって、普通の人が簡単にできることもできない」というような思い込みを持つようになりました。しかし、八おき塾で人と関わりながら過ごす中で、そのような思い込みは過剰だったと気づくことができ、少し自信を取り戻しました。

 次に、資格の取得とインターンです。八おき塾に入ってから4か月後、僕は有限会社T社というIT企業のインターンに行きました。もともとは何かアルバイトをしてみたいという話だったのですが、就職への不安も持っていたので、それならインターンに行けば一石二鳥じゃないかと提案され、インターンに行くことになりました。また、インターンに行く準備として、「基本情報技術者」というITの基礎的な資格を取りました。資格という具体的な目標に向けて努力して、きちんと合格することができたことは確実に自信になりました。そしてインターンでは週3日で3か月間経験を積み、さらに自信を深めました。自分が働くなんて想像も出来なかった状態から、自分にもできるかもしれないと思えるような状態になったのです。今振り返ると、このインターンが自分にとって最も自信になった経験だと思います。

 そして、先月の採用面接です。自己PRや志望動機の文章を練り上げ、鳥巣さんに面接の練習もしてもらって本番に臨みました。面接の中で社長さんに、「1年前のインターンの時の履歴書と比べてみてよ。成長したね。」という言葉を頂きました。インターンに応募するときにも履歴書を提出していたのですが、確かに1年前の僕は文章からも自信の無さが伝わるほどでした。それがこの1年間でたくさんの経験を積んで、自信がつき、履歴書に書いてある内容も充実していました。それを見たときに、自分はこんなにも成長していたのかと実感しました。

 八おき塾に来る前も僕は何度か立ち直ろうと挑戦したことはありました。しかしその度に挫折し、どんどん自信を失っていきました。そのときと今回とで何が違ったのか、なぜ今回は上手くいったのかを考えると、今回は小さな階段を一段ずつ上ってきたのだと思います。今までの僕は、元の高さに戻ろうと大きな壁をいっきに飛び越えようとしていました。しかし今回は、将来大きな壁を乗り越えるために、小さな階段を作り、一段ずつ乗り越えて自信を取り戻してきました。この方法が、自信を失った状態から回復する上で効果があったのだと思います。

 このように、八おき塾に入ってからの1年半で成功体験と自信をひとつずつ積み重ねて立ち直ることができました。今後の展望としては、まずは大学をきちんと卒業すること、また、スーパーのレジ打ちなど軽めの接客業にも挑戦しようと考えています。そして、来年の春からいよいよT社で働き始めます。「一生懸命働く。そして目いっぱい楽しむ。」という心構えで頑張っていこうと思います。

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