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若者の声
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れもん2
■ 【れもん(20代前半男性)の声】 僕が働くまでの道(2025年7月)
八おき塾に入塾して1年5ヶ月が経ちました。
最初の7ヶ月は週に2、3回出荷センターで出荷作業と昼食作りを行いながら、コーチや塾生の方々とお話をさせて頂きました。八おき塾に来る前は約2年間、ほとんど外出をせず仕事もしない引きこもりニートの状態であったため、家族以外の人と同じ空間で作業をしたりご飯を食べたり会話をするのは久しぶりでした。元々知らない人とコミュニケーションを取るのが少し苦手ではありましたが、何回も会うと普段通り喋れるようになって、感覚を取り戻せたのかなと思います。
父に連れられて訪れた八おき塾、最初は山の中にあって外界から隔絶された自然の中で、スマホ禁止生活をしてデジタルデトックスを行う場所というイメージがありました(確か母がそう言ってた気がします)。ところが、全然山に行く気配はなく、普通に都会、普通に博多でした(車で連れて行かれました)。
何も詳細を聞かされず連れて行かれたのは、おそらく事前に八おき塾のことを言ったら、僕が行かないと言うからだったのでしょう。それぐらい両親は追い詰められていたのだと思います。申し訳ないです。まあ、そんなこんなで到着して、僕も何か変わればいいかなと思い入塾。一度行かなくなりますが再度通うようになります。
7ヶ月が経った頃、コーチとの面談の中で「そろそろ働いてみよう」ということになり、アルバイトを探し始めます。スーパーの惣菜コーナーの仕事が決まり7ヶ月間働きました。そこでは無難に働けていたように思えます。週5日で朝8時から4時間の勤務でした。その間は週1日だけ出荷センターに来ていました。
ある日、鳥巣さんから「派遣会社の方が昼食に来られるから来ない?」と聞かれました。話だけでも聞いてみようと同席したのですが、派遣について知らなかったのでこんな仕事があるんだと驚きました。後日、須貝コーチとの面談で「ステップアップして派遣の仕事に挑戦してみよう」ということになり、派遣会社に伺いました。そして、やったことがない仕事をしてみたいということで、県外の自動車工場で派遣で働くことが決まったのでした。現在は一人暮らしをしながら働き始めて3ヶ月になります。
工場では、幅広い年齢の多種多様な方達が働いていて「こんな世界があったんだ」と驚かされます。一緒に働く人達と話をしたり仕事を覚えていくうちに、以前のバイトで感じていた“仕事が楽しい”という感覚を思い出しました。
僕は八おき塾がきっかけで再び働きだせたように思えます(本当です)。引きこもり時代は、母がバイトを紹介してきても「へぇ〜」とだけ言ってほぼ無視、絶対に働かないという強い意志がありました。バイトは出来るでしょうが面接が怖かったのです。長期間引きこもっていると、人と接するのが怖くなります。でも八おき塾に来だしてからその恐怖感は和らいでいきました。八おき塾に来なかったら今でも引きこもっていたと思います。
引きこもっているのも楽(らく)で楽しいですが、働くと人と交流できたり、労働の達成感が味わえたり、お金が貰えたり、別種の楽しさがあります。稼いだお金で自分の好きなこともできます。どれも引きこもっていたら感じられない楽しみです。あのとき、八おき塾に行ってみようと一歩踏み出せてよかったです。
今後の展望としては、とりあえずあと3ヶ月工場で働いて(契約満了が半年)、さらに働けそうならもう半年働いて、計1年は働こうと考えています。派遣が終わった後は、違う派遣を探す道や、今の派遣会社で正社員になる道、どこかの企業の正社員になる道、もしくはまたアルバイトから始めるなど色々な選択肢がありますが、なるべくステップアップする方向で進んで行きたいなと思っています。
引きこもりニートに戻るのは、なるべく避けたいなと思っています(もしなったら、また相談させてください)。
コーチや塾生の方々今までお世話になりました。頑張って働きます。