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若者の声
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なないろ1
■ 【なないろ(30代前半女性)の声】
もう一人ぼっちじゃない!(2024年8月)
私は4年前に精神疾患を発症した。1年近く自宅に引きこもり、そのあと半年間、心療内科のデイケアと就労移行支援に通い、社会復帰を果たすことができた。
精神疾患を発症し社会復帰するまで、私は多くの人に支えてもらった。
主治医は厳しい言葉をかける先生であるが、いつも私の話を聴いてくれ、その言葉には、「私に良くなってほしい」という願いがあるように感じられた。今は、良いことがあれば、「先生に早く報告したい」と思えるくらいに、私は主治医のことを信頼している。
心療内科のデイケアで、同じ病院の患者さんたちと、自分の心の内について対話を重ねた。「苦しいのは自分だけではない」ということに気付かされた。置かれている状況や悩みは違っても、他の患者さんが自分の心に抱えているものと向き合っている姿に何度も励まされた。
就労移行支援では、就労に向けて様々なトレーニングを行った。支援員の方は、私が日々できるようになったことをフィードバックしてくれ、自分の悩みについては一緒にどうすればいいか考えてくれた。こんなにも自分のことを見ていてくれ、一緒に考えてくれる人がいるって、心強いと感じた。
私は精神疾患を発症してから、友達と連絡を断ってしまい、孤独を感じたし、これから先もずっと孤独なのだろうなと自分の人生を悲観していた。
でも、心療内科や就労移行支援に通い出し、一人ぼっちではないと感じた。自分の話を聴いてくれ、自分のことを見ていてくれる、一緒に悩みや不安をどう解決していけばいいか考えてくれる、内容や状況は違っても「苦しい」を共有できる仲間、このような存在がとてもありがたかった。
精神疾患を発症してからたくさんのことに気付き、発症する前に比べると、心も成長したと思う。昔の友達に勇気を出して連絡を取り、再会することもでき、新しい友達もできた。また、パートナーにも出会い、これからの自分の将来が楽しみで仕方なくなった。今は自分のことを孤独だとは思わない。また、自分の行動次第で、自分の人生を望む方へ変えていけるとも信じている。
私は、自分が精神疾患を発症して、支援してもらいありがたかったことを、次は私が、今苦しんでいる人や困っている人に繋げていきたい。そして、その人たちが望む人生を生きていけるようサポートしていきたい。そのため、精神保健福祉士を目指すようになった。