【東方遠征(20代前半男性)の声】 地に足が着く(2022年12月) 

「なんとかなるだろう」と、何の根拠もなく甘い考えで3ヶ月前まで生きていました。

僕は進学校として知られる高校に通っていました。しかし、周囲の生徒の成績が中学と比べぐっと上がり、心の余裕が無くなって、次第に学校を休むようになりました。そして、高校2年の春、地元の友人を避けたいという僕の希望で、地元から遠く離れた通信制の高校へ転校しましたが、ほぼ引きこもりの生活を送っていました。
ドロップアウトした人生をなんとか巻き返そうと、一浪して大学受験に臨みましたが、途中で電池が切れたようにやる気がなくなり、受験失敗。これを2度繰り返しました。それから自分に自信が無くなり、地元の友人と会うのが嫌で外出も出来なくなり、身動きが取れないまま数年を過ごしていました。
ある日、父の福岡への転勤にあたり、引きこもりの生活を変えるため僕も福岡へ引っ越しました。引っ越しが終わり、両親に「ここに通ってみたら?」と提案された場所が、八おき塾でした。

当初、僕は早く自立しなければ、という焦りがありましたが、八おき塾では自分の現状を把握するところから始めていきました。自分がどのような生活をしているか、将来どのようになっていたいか、その為に何をするべきか、という話を丁寧に進めていく中で、過去数年間で得られなかった「地に足が着く」という感覚があり、前に進んでいるという実感がありました。
また、コーチングを進めていく傍ら、八おき塾のイベントの幹事を務めるという機会がありました。引きこもりだった自分にとって、積極的にコミュニケーションをとる、計画を立てるということはとても難しく、すべてが新しい体験でした。また、社会に対する知識不足を実感したことで自分の現状を知るきっかけになり、地に足が着く機会にもなりました。
コーチの方々の協力もあり、イベントは無事成功しました。参加者から感謝の言葉をもらった時「社会の中で活動できた」という達成感を得られました。最初に幹事の仕事を引き受けた時は億劫な気持ちでしたが、イベントを終えた今では良い体験をさせてもらったなと思っています。
コーチングを重ねた結果、目標ができました。AIの研究に携わる仕事がしたい、というものです。そのため、もう一度大学受験に挑戦します。以前の受験とは違い、明確な目標を持っての挑戦なので、自信もあります。また一方で、父が転勤で再び地元に帰ることになり、僕は1人で福岡に残るという選択をしました。一人暮らしに挑戦するべく不動産屋を見て回り自分で物件も決めました。現在、新居へ引っ越している最中です。

ふと振り返ると、以前の生活と今とでは大きく変わったなと思います。3か月前の僕は、受験勉強をしつつ一人暮らしをしているなどと予想できなかったでしょう。長い迷走の末、ようやく地に足が着きました。次は高く跳べるよう、受験勉強を頑張ります!

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