【S(20代前半男性)の声】卒業に際して(2020年3月)

高校2年の時不登校になり通信制高校に転入しました。その後バイトを行ったり辞めて引きこもったり、調子の良いときもあれば悪いときもあり、数年だらだらと過ごしてきました。
昨年入院することがあって、退院後母に勧められるままに「福岡わかもの就労支援プロジェクト」に参加しました。乗り気ではありませんでしたが、かと言って他にすることもなく現状がどうにもならない諦めのような気持ちもあり、素直に従いました。

普段は博多での軽作業と、週1のコーチとの面談に行きました。出来れば軽作業に行くよりアルバイトをしたかったのですが、どうにも行動できませんでした。休むことや遅刻することもありましたが、健全な生活習慣を取り戻すために役に立ったと思います。またコーチとの毎週の面談は非常に強いサポートになりました。今までカウンセリング等を受けたこともありましたが、時間や頻度の上で満足のいくものではなかったし、またそれ以外に相談できる相手もいなかったのでコーチの存在は大きかったです。

月1回のイベントには極力参加するようにしました。人見知りな性格もあり他の参加者と喋るのは難しかったですが、山に登ったり大勢で料理を作り食事したりするのは久しぶりで新鮮な体験になりました。

面談では就職という方向性でコーチと話をしました。以前バイトをしていた時自分より年下の高校生や同い年くらいの大学生の方が何倍もしっかりしていて大人に見え、それに比べた自分の非力さとまた嫉妬のような感情すらも抱いていることを自覚して嫌になったことがありました。自分も仕事に就けば成長できるかもしれない、自立した大人になれるかもしれないと思い、周りの大きなサポートのおかげで一応仕事が決まりました。結果として仕事をしていても以前からそれほど変化は感じていません。ただ今までと違って明確な所属があることで精神的な安定に繋がっているような気がします。

これから先のことはまだ考えていません。むしろ考えないようにしている所もあるかもしれません。やるなら完璧にしなければいけない、それができないなら全部やめるというような、0か100かで考えてしまうような傾向が自分にはあると感じています。今はまだ気張らずにゆっくり進んでいけたらと思います。
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