【バナナスムージー (30代後半男性)の声】 トビラ(2018年11月)

コーチから、「若者の声」を書きませんか?という提案があり、最初は断ろうとしていましたが、何か逃げているような気がして、とりあえず、トライすることにしました。
 文章を書くことは苦手ではありませんが、「自分と向き合うこと」が苦手です。でも、これも前に進むためのチャンスだと思い、しっかり向き合うことにしました。
 僕は、若者という年齢ではなく、現在37歳の中年です。だから、「中年の声」です。しかも、結婚をしていて、奥さんと3歳の子供がいます。メンタルの病気を抱えているため、仕事に就いても、人間関係でうまくいかず、長続きしません。そのため、最近までは、奥さんが仕事をして、僕が子供の面倒を見ていました。しかし、奥さんの給料だけでは生活ができず、今年の8月末にアパートを引き払い、お互い実家に戻ることになり、子供は奥さんが面倒を見ることになりました。実家に戻った後、すぐに就職活動をしなければなりませんでしたが、虚無感や将来への不安が強くなり、何もやる気が起きず、引きこもるようになりました。そこで、「福岡わかもの就労支援プロジェクト」の力を借りることにしました。これで「何かが変わる」という期待はなく、「何もしないよりマシ」という気持ちでした。

 しかし、コーチと面談して、自分と向き合う作業を繰り返す度に、少しずつ変化が訪れました。最初は、「イベントへの参加」でした。初対面の人に会って話すことが苦手で、さらにBBQが嫌いだったため、断るつもりでした。それを知ったコーチが真横で、全力でサポートするから参加してみては?と、背中をそっと押してくれたので、勢いで参加することにしました。ものすごい勇気がいりましたが、そこで他の受講生などと出会い、話すことで色々な発見があり、また苦しんでいるのは、自分ひとりではないということを知りました。これをきっかけに、以前していた書道教室の講師のアルバイトをまた始めることができました。また、生徒に教えることで、失くしていた自信を少し回復することができました。

 目標は、また家族3人で暮らすことなので、今以上に努力が必要です。実現するために、コーチと面談を重ね、自分と向き合い、メンタルを強化して、仕事がちゃんと続けることができる力を身に付けたいと思っています。
 もうひとつ目標があって、それは、悩みを抱えた小中学生が気軽に来れて、悩みを相談できる場所を作ることです。なぜかというと、書道教室で講師をしていて、親、友達、学校の先生に言えない悩みを抱えている子供がいることを知ったからです。直接、生活に関わりのない自分にだからこそ悩みを言える、ということを知り、その子供たちの力になりたいと思ったからです。僕自身も中学2年の時にいじめに遭い、誰にも相談できずに、苦しんだ経験があります。それが今でも胸に残っていて、人と接するとき、臆病になって、自分を偽ってしまいます。僕みたいに大人になってまで困らないように、子供のときにしっかり向き合い、悩みを緩和し、安心感を与えられる場所を作ることで、未来に希望を持てる子供が一人でも多く育ってくれればいいと願い、そのような場所を作ることが僕の目標でもあり、生きがいになればいいなと思っています。
戻る
Copyright © 2015 福岡わかもの就労支援プロジェクト All rights reserved.