【次郎(20代前半男性)の声】 国際ソロプチミスト博多/クラブ賞(2018年4月)

皆さん、こんにちは。受講生の次郎です。突然ですが、私は今すごくドキドキしています。と言うのも、半年前の私は、いわゆる重度のひきこもりで、他人はおろか家族とすらまともに会話をしないような人間でした。そんな私が今こうして大勢の方の前で話をしている訳ですから、それはもうド緊張という状態です。

私は現在、鳥巣さんの所に通いながら公務員試験合格目標に、日々勉強に励んでおります。なぜ、公務員という人や社会に奉仕する仕事に関心を持ったのか、気になる方もいらっしゃるのではと思います。正直に言いますと、私は公務員という仕事自体にはあまり関心はありません。あえて言うならば、その仕事に就く過程にある「試験」に関心があるのです。

これは、私がひきこもりになった原因につながります。学業不振から大学を中退した私は、その後医学部受験に挑戦し、そのすべてに失敗しました。それが努力の結果であったら、まだ諦めもつくのですが、問題は在学中から再受験に至るまで、ほとんど真剣に勉強に取り組まなかった事にあります。

高校の頃までは、勉強しなくても成績が良かったという万能感から、努力をするという事を怠り続けていました。ゆえに、いつまでたっても勉強をする習慣が身に付かず、問題が難しくなるにつれ授業にもついていけなくなりました。そんな状態でも、万能感を膨らませ続けていた私は「やればできる」と、自身に言い聞かせる毎日でした。努力も何もせず、残ったのは中退や不合格といった散々な結果だけでした。その後、劣等感から家にひきこもるようになりましたが、それでもなお、その万能感だけは治ることはありませんでした。

いわば、今回の公務員試験は、私にとってその万能感を払拭する通過儀式なのです。コーチングでは、今まで努力した事がない人間が変わるためには「何かを本気でやり切った」という実績が必要であり、その結果に関わらず、その事実は「経験」という形で自分を成長させてくれると教わりました。

このプロジェクトはコーチングとは別に様々なイベントを開催する事で、私に「経験」という成長の糧を与えてくれました。他の受講生やOBの方との会食ではお互いの近況を報告しあって、成長を喜びあっています。また、しまなみ海道のサイクリングでは75Kmという共通の目標に向けて参加者同士で励ましあい、無事完走する事ができました。このスピーチだって、そうです。こうやって皆さんの前で話ができるのも、これまでの経験が私自身を成長させてくれたからに他なりません。

公務員試験が本格的に始まるのは6月からです。今後も勉強やアルバイト等、なかなかハードなスケジュールをこなさなくてはなりません。それでも今の私にはあまり不安はありません。それは、その「経験」が私を成長させてくれているという実感があるからです。この考え方を忘れず、これからも前に進み続けていきたいと思います。

以上で私の話を終わらせて頂きます。ご清聴ありがとうございました。
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