■ 【一郎(30代後半男性)の声】 希望への一歩 (2017年6月)
「福岡わかもの就労支援プロジェクト」の受講生になり、もうすぐ3ヶ月になります。遠慮しがちだった性格もほとんど改善し、週2回のゴミ拾いのボランティアで会うスーツ姿の方にも後ろめたさを感じなくなりました。
10年前、情熱をもって取り組んだ資格試験に8回落ち、私の精神状態はだいぶ後ろ向きになっていました。失敗の痛みを避けるために挑戦すらせず、刺激のある事から逃げ消極的になり、諦めに慣れました。ほぼ一日中自由に使えるようになったインターネットに没頭し、半ばネット中毒気味になりました。
家族が知る私と、自分が認識している私には大きな開きがあって、励まされるたびに後ろめたさを感じます。昔から遠慮しがちな私は、自分の意見を強く言えず押し黙り、いわゆる諦め癖がついていました。自分の悪い部分しか認識できず、何をするにも消極的でした。自分に出来るはずが無いと、自分の限界を決め、失敗が怖くて挑戦する事から逃げ続けて来ました。気持ちは前に進みたいと思っても、付いてくる事のない気だるくて眠気を誘う身体。私は溜まる一方のストレスの発散方法として、大声を挙げる事も、悪口をコメントする事も、癇癪を起こす事もしません。迷惑になるからです。黙々と食べ続ける事を選んだ事により、唯でさえなかった体力が一気になくなってしまいました。
「福岡わかもの就労支援プロジェクト」と初めて出会ったのは3月の終わり頃。普通、ひきこもりの話なんか嫌悪感タップリのハズなのですが、嫌な顔もせず最後まで相談に乗ってくれました。ほぼ16年間逃げ続けてきた私をさとす様な説明。「いきなり正社員はむつかしいよ、段階を踏んで行かないとキツいよ。君は今まで、この16年間逃げ続けてきた。何の経験も無い。失敗して当然なのだから、むしろ失敗を楽しむつもりで挑戦してみたら。」と。失敗を楽しむという発想がなかった私には新鮮で感銘を受けました。失敗を恐れる私が、そもそも挑戦への一歩を踏み出す事が出来るのかという不安はありましたが、まずは一歩から、と思いました。
受講生になってからの3ヶ月、自分を変えるための活動的な日々を送ってます。以前の生活では何も成果が得られないと知っているだけに、まずは消極的な自分を変える事から始めています。私は今毎日10Km歩き体力を回復しています。実は週4日のアルバイトも決まりました。願わくば尊敬する母のように社会から必要とされる誇れる自分に、僕はなりたいと思ってます。
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